制作実績

森永製菓様のインタラクティブコンテンツ制作とリアルイベント実施

Briefing

創業以来100年以上にわたって子どもたちの笑顔を応援してきた森永製菓のブランディングの一環として、子ども達が笑顔 [エンゼルスマイル] になれるイベントを開催。

Our Design

2015年8月8日(土)・9日(日)の2日間、イオンモール柏にてイベント『エンゼルのおうち』を開催。エンゼルと遊べる『いたずらウィンドウ』、エンゼルとお話ができる『エンゼルテレフォン』、自由に遊びまわるエンゼルを観察できる『エンゼルスコープ』などのコンテンツを制作。

Result

500名以上の子どもたちが登録し、実際にイベントブースで体験。イベントで集まった子どもたちの笑顔の写真をつないで、ムービーとモザイクアートを制作。Webや新聞広告に展開しました。

  • Core Creative

    リアルイベントと親和性の高いデジタル技術(センサーやAR技術)を使うだけでなく、見てみたくなる・体験してみたくなるコンテンツを実現するため、通りかかる人々の目を引くアナログなアプローチ(大きなおうち)も取り入れました。エンゼルたちは恥ずかしがり屋で特殊な双眼鏡で覗かないと姿が見えない、イタズラ好きで窓に映った子どもたちの顔にこっそり落書きしていく・・・など、エンゼル達の性格づけにもこだわりました。エンゼルを通すことで、複数にまたがるコンテンツを一つの世界としてうまく演出することができたと思います。

     

    クリエイティブディレクター高城まお。

    Creative Director : 高城真生

  • Art Direction

    「エンゼルモーメント = お菓子がある幸せな瞬間」というお話をいただいた時、まっさきに思いついたのが「お菓子のおうち」です。誰もが小さい頃に憧れたお菓子の家や木や池がある庭の中で、五感を使い自由に遊びまわることで、子どもたち自身が天使に見えてくるようなスペースを作りたいと思いました。

     

    デザインとしては、老若男女が、思わず笑顔がこぼれだすようなものにしたかったので、「お菓子の家」と聞いて誰もが思い浮かべるような、オーソドックスで少しノスタルジック、かつ美味しそうな暖かい色合いで、スペースやコンテンツをデザインしました。イベント什器はすべてダンボールで制作。期間や予算、安全性、設営や廃棄などのオペレーションなどを考慮した素材選定や、巨大な立体造形物のデザインは、これまであまり経験が少なく、苦労した点です。

     

    アートディレクター川いくこ。

    Art Director : 川郁子

     

  • Design[3DCG/Animation]

    「エンゼルのおうち」に登場する3DCGのキャラクターや、エンゼルのいたずらに使用するアニメーションなどの制作は、過去に制作してきたさまざまなインスタレーションの経験を生かし、クオリティ管理・制作進行を含め、スムーズに行うことができました。ただ本プロジェクトの命題が、「子ども達が笑顔になれる」ことだったので、このプロジェクトのターゲットである「子ども達」のユーザーテストは必須でした。開発当初から、子どもの反応に対する重要性をプロジェクトチーム内でも共有できていたことはとても大きかったと思います。

     

    開発チームの子ども達を集めて行ったユーザーテストでは子ども達のリアルな反応を見ることができ、それを参考にデザインや表現を修正、決定していきました。イベント当日、会場にはたくさんの子ども達の笑顔が溢れ、このユーザーテストが重要だったことを再認識できました。

     

    ウェブデザイナー佐藤けいすけ。

    Web Designer : 佐藤佳亮

     

    「エンゼルのおうち」で開発した3DCGのキャラクターや、エンゼルのいたずらに使用するアニメーション。

  • Development [Kinect]

    もっとも苦労した点は、ターゲットが小さな子どもたちであった、という点です。大人では問題なくても、小さな子どもに遊ばせると思わぬ不具合がでてくることが多々あり、デバックには大変苦労しました。わかりやすいレスポンスを返せないとすぐに飽きてしまったり、想像を超えた動きや遊び方をしたり、子どもたちに楽しんでもらえるように調整していくことが何より大変でもあり面白くもありました。

     

    実装面でのこだわりはkinect v2でのトラッキングです。目や鼻や眉など顔の特徴点に変装デザインパーツをはめたのですが、処理落ちしないために間引いたり、なめらかな動きになるようイージングをかけたり、調整には大変時間をかけました。当日も子ども達の反応を見ながら動きを調節するようにしました。イベントでは、すぐに微調整できるGUIによる仕組みが大変重要になってくると実感しました。

     

    Developer : 三橋功
    開発環境:openFrameworks / C++

     

    左の写真はDevelopment [Kinect]の制作スタッフによるテスト準備風景。 右上の写真は目や鼻などの顔立ちをトラッキングしている状況。 右下の写真は頭部に変装デザインパーツを重ね合わせたもの。

  • Development [AR]

    私が担当したARコンテンツは、スマホのカメラから送られるリアルタイムの映像に、3DCGで作成されたエンゼルを重ねて表示させるため、スマホの加速度・傾きセンサの精度が重要でした。そのためARの仕組みの検証・選定に時間を費やしました。本プロジェクトでは開発環境としてUnityを採用しました。Unityは優秀で3DCGのコンテンツ開発が比較的簡単にできるのですが、パフォーマンスチューニングには特に気を付けました。また現場では実装面での甘さがトラブルに繋がりやすいため、ちょっとした不安要素にも目をつぶることなくコンテンツの精度を追求していくことが必要であると感じました。

     

    デベロッパー石丸しんすけ。 開発環境:Unity / C#

    Developer : 石丸晋如
    開発環境:Unity / C#

Client’s Voice

森永製菓株式会社のロゴ
子供達の笑顔あふれるとっても素敵なイベントになりました。
各種アトラクションが私たちの企業イメージとよくマッチし、子供達の純粋無垢な笑顔が自然と生み出される仕組みを制作・演出いただいたことに感謝しています。

森永製菓株式会社
マーケティング本部 広告部デジタルコミュニケーション担当
岩崎 育夫
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