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グラフィックデザイナーが語る、3DCGの魅力
デザイナー
市川俊哉
はじめまして。たき工房の市川です。私は普段グラフィックデザイナーとして活動しているのですが、お客様のニーズによっては3DCGの制作を行うこともあります。そこで今回は、グラフィックデザイナーから見た3DCGの魅力や、3DCG制作に携わることによってお客様に提供できる価値などをご紹介していきたいと思います。3DCGの制作に興味がある方や、3DCG制作を依頼してみたいと思っている企業様は、ぜひ参考にしてみてください。
※3DCG:3Dimensional Computer Graphics の略語で、3次元空間にパソコンで描かれた画のこと。2次元にはない「奥行」があり、CGアニメやSF・ファンタジー映画、ゲームなどで積極的に活用されています。
3DCG挑戦のきっかけ
私が3DCGを触るようになったのは、今からおよそ25年前のこと。当時はApple のコンピュータが世に出て10年ほど経ったぐらいで、3DCG自体もまだまだ一般的なものではありませんでした。そんな時、コンピュータに造詣が深い先輩が「STRATA」という3DCGソフトを購入し、それをさわらせてもらうことができたのです。初めてさわった時は、なかなか衝撃的でしたね。当時はスキルも知識もない状態でしたから、簡単なキャラクターを作る程度のことしかできませんでしたが、新しいデザインの扉が開かれたような気がしたものです。
デザイナーとして活動する傍ら、機会があれば積極的に3DCGの制作も行うようにすることで、少しずつスキルを磨いていきました。
仕事を通じて、改めて3DCGの価値を実感
そんな中、私の周りを含めて、改めて3DCGの価値を感じた出来事があります。
とある商品のPRポスターのデザインを担当したのですが、ディレクターの要望として、ポスターに登場する2つの商品を絡ませて見せたい、角度を検証したいというものがありました。通常であれば、一回一回写真を撮り、パソコンに取り込んで切り抜き、レイアウトにはめ込んでいくのですが、切り抜くだけでも相当時間がかかってしまうものです。そこで私は、3DCGを活用することにしました。もちろん、3Dで商品を制作すること自体にも手間はかかるのですが、一度ベースを制作してしまえばアングルも自由に変えられますし、データとして書き出せばすでに切り抜かれた写真として扱うこともできます。その結果、細かい要望にも即座に応えられるようになり、ディレクターやお客様に大変喜んでいただけました。
この成功がきっかけで、3DCGを使ってやってほしいという案件を、たくさん頂けるようになったのです。
グラフィックデザイナーが感じた3DCGの魅力
グラフィックデザイナーとして働く中で感じた3DCGの魅力は、先ほどの「検証をより早く、わかりやすくできるようになる」こと以外にもたくさんあります。
例えば商品パッケージのデザインを行う時などは、最初は平面でデザインを起こしますが、商品パッケージが立体の場合、それを3DCGに落とし込むことでよりリアルでわかりやすい場合があります。
基本的には最後はモックを作ってクライアント確認していただくので、制作の途中段階で3DCGを使うと具体的なイメージをわかせやすく、モックに近い感覚で確認、検証できるので効率よくまた、自信を持って提案を行うことができました。
また空間デザインの世界でも3DCGは活躍します。私が携わったあるプロジェクトでは、建物自体が完成していない中で、その内部の空間をデザインしていかなければなりませんでした。そこで私は、設計図などを基に内部空間を3DCGで再現することに。すると、今はまだ存在しないはずの空間がリアルなものとなり、それに合わせて適切な提案ができるようになったのです。最終的に「人と人との距離が近くなりすぎるため、設置するコンテンツを減らそう」といった、プロジェクト全体の進行に関わるような課題も事前に見つけることができ、お客様の満足につなげることができたと思います。
あと、これはものすごく個人的な話ではありますが、部屋の模様替えをする時なんかも、3DCGがあると便利ですね。先日自宅の模様替えをしたのですが、購入を検討していた家具を3DCGで再現して配置したところ、「やっぱりちょっと大きすぎるかも…」となり、失敗を未然に防ぐことができました。
一方で、3DCGを動画にすれば、UFOを飛ばしてみたり、鉄球が落ちてきたりといった、現実世界ではできないようなこともでき、これも3DCGならではの強みと言えるでしょう。3DCGは、よりリアルなイメージを持つことにも使えますし、リアルからかけ離れたイメージを作るのにも使える、非常に便利な技術なのです。
高いスキルを有したメンバーが集まることで、最大の価値を提供する
私自身はグラフィックデザイナーとして働く傍ら、3DCG制作にも携わってきたというキャリアなので、3DCG単体の技術だけを見れば、私以上の人はたくさんいると思います。しかし、グラフィックデザイナーだからこそ、一枚の画を作ったりデザインしたりするのは専売特許ですし、グラフィックデザイナーとしての観点で、3DCG制作の際の色味の組み合わせ方などを工夫することができます。これからも、それぞれの分野での経験とスキルを活かしながら、自分にしかできないデザインを追求していきたいですね。
またたき工房には、私のようにやってきた者もいれば、2Dのデザイナー専門でやってきた者、3DCGを追求してきた者、私以外にも3D動画などを専門でやってきた者など、それぞれの分野・領域のプロフェッショナルと呼べるメンバーが揃っています。
だからこそ、どのようなデザイン要求にも答えられる体制が整っていますので、制作で何かお困りのことがあれば、ご相談いただければ、豊富な知識と経験でサポートさせていただきます。
制作事例
https://www.taki.co.jp/works/graphic/
※2023年3月1日より、社名を「株式会社たき工房」から「株式会社たきコーポレーション」に変更いたしました。
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