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新卒向け会社説明会をバーチャルスタジオから生配信!!その舞台裏と運営スタッフの想いとは。
プログラマー
三和田智也
デザイナー
坂巻友理
フォトグラファー
平原陽太郎
2021年3月に社内カンパニー制度を導入、グループ6社(たき工房、日本コマーシャルフォトを含む)を合併し、株式会社たきコーポレーションとなった弊社。弊社では、2023年の新卒採用に向けて、全カンパニー合同でのリクルーティング活動をスタートさせました。
リクルーティング活動における大きな目玉となったのが、たき工房のテックラボを中心に、たき工房のデザイナー、FOCUS(たきコーポレーションの社内カンパニー)のカメラマン、人事業務を担当するシェアードサービスが一緒になって作り上げた、バーチャルプレゼン(*)での会社説明会。
今回は、配信の様子や、企画立ち上げに携わったメンバーたちの想いや感想を紹介していきます。
(*)バーチャルプレゼンとは、「バーチャルプロダクション」と呼ばれるバーチャルと現実をリアルタイムで合成する技術を用いて、プレゼンテーションやイベントなどをバーチャルスタジオ上で行うこと。
三和田智也
たき工房2020年新卒入社。インタラクティブコンテンツプログラマー。法政大学デザイン工学部システムデザイン工学科卒業。インタラクティブコンテンツや体験型展示のシステム開発を手掛ける。また最近では、バーチャルプロダクションにおけるシステム側の開発も行っている。
坂巻友理
たき工房2020年新卒入社。グラフィックデザイナー。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。広告をはじめwebやカタログ、イラストレーションなどを手がける。自主制作では作字などをメインにグラフィック制作を行っている。
平原陽太郎
日本コマーシャルフォト2013年新卒入社(2022年3月よりFOCUS)。フォトグラファー。京都精華大学プロダクトデザイン学科卒業。広告写真撮影を中心に活動中。最近は写真だけでなく映像撮影にも取り組んでいる。
FOCUS
たき工房で映像を事業ドメインに活動してきたMovLabと、商業写真、グラフィック画像処理を事業ドメインに活動してきた日本コマーシャルフォトが融合。
映像制作を軸に多様なクリエイティブを横断してお客様の「思い」をカタチにする「VISUAL CREATIVE COMPANY」株式会社たきコーポレーション FOCUS として2022年3月よりスタートした新カンパニー。
バーチャルスタジオで会社説明会!
株式会社たきコーポレーションとして一つの会社になった私たちですが、拠点は東京と名古屋の2ヵ所に構えています。そのためリクルーティング活動において、同じ会場で一堂に人を集めて会社説明会をするのは物理的に難しく、また昨今のコロナ禍で移動や多くの人を集めることも避ける必要がありました。
そこで考えられたのが、バーチャルスタジオからの配信を外部に向けて発信するバーチャルプレゼンの生配信です。FOCUSの撮影スタジオにバーチャルスタジオのセットを組み、登壇者がグリーンバックの前でお話しをすることで、リモート会議のようなバストアップだけの画ではなく、会場で実際の登壇者が話しているかのような奥行きのある画を表現することができます。
このバーチャルプレゼンは、以前から社内発表会などではトライしていましたが、対外的な場で実践するのは今回が初めて。そのため、入念なリハーサルを行いながら、本番へと備えました。
リハーサルの様子を写真で紹介!
バーチャルプレゼン運営スタッフの対談!
三和田:今回のバーチャルプレゼンは、元々私が個人的に行っていたプロトタイプの開発がきっかけでスタートしました。世に出始めた際に興味を持ち、色々と調べていくうちに、たきコーポレーションにはスタジオがありカメラマンが在籍し、さらにはCGやシステムを作れる技術者もいるということに気付いたんです。そこから、自分たちでもオリジナルで作ることができるのではないかと思うようになり、カメラマンの平原さんを誘って、実際にプロトタイプを開発してみようということになりました。
平原:最初に三和田さんから誘われた時は、正直驚きましたね。ただ私自身、普段は写真を専門としたカメラマンをしていますが、プロジェクトによっては映像を撮影する機会もありますし、もっと積極的に新しい分野にチャレンジしてみたいとも思っていましたので、思い切って挑戦してみることにしたんです。
坂巻:一番初めにバーチャルプレゼンを実践したのは、社内の発表会でしたよね。そこから、さらに規模の大きな全社発表会もバーチャルプレゼンで行い、3回目に今回の新卒説明会のバーチャルプレゼンが実現しました。私が運営側として参加したのは2回目からですが、回数を重ねていくうちに、バーチャルプレゼンのクオリティがどんどん上がっていっていることは感じていましたよ。
三和田:そう言ってもらえるとありがたいです。今回の配信で、普段グラフィックデザイナーとして活躍している坂巻さんが背景のデザインを始め、いろいろと協力してくれたのは大きかったです。私は技術者なので、どうしてもシステムの中の部分に意識が向きがち。そこで坂巻さんから、視聴者からの見え方や、配信を通して与えられる印象など、数値化できないクオリティの部分についてアドバイスを頂けたのは、バーチャルプレゼン全体の質を向上させる大きなきっかけになったと思います。
平原:社内に色々な分野のプロフェッショナルがいて、そこから色々なアドバイスを集めることで、作品のブラッシュアップがしていけるのは、たき工房ならではの利点ですよね。また外部の企業を挟まず、社内で完結できる環境が整っているからこそ、各種連携をスムーズに行えたのも良かったです。
三和田:スケジュール的にも、かなり融通が利きましたよね(笑)メールや電話でかしこまりながら話すのではなく、チャットでちょっとした疑問もすぐにやりとりできる環境は、モノづくりの現場においてはかなりありがたかったです。
坂巻:ただ、こうして規模の大きなバーチャルプレゼンを経験することで見えてきた課題もありましたね。
平原:そうですね。カメラマンとしては、今回はカメラを固定して撮影していたのですが、トラッカーを導入して、カメラを動かしながら撮影できるようになると、表現の幅がもっと広がると思いました。
坂巻:確かに、これまで経験してきたバーチャルプレゼンは、どちらかというと真面目な印象のものが中心でした。エンタメ性のあるものなど、もっと色々なシチュエーションのバーチャルプレゼンを今後企画していけたら、面白いことになりそうです。
三和田:実際、中国などではライブコマースという、テレフォンショッピングのリアルタイム版のようなサービスが実現しています。私たちも今回得た知見を活かしつつ、新しいサービスの開発へ繋げていけたらいいですね。
平原:ここまではリアルな映像、ここからはCGの映像、みたいな画の作り方もできるので、それこそ商品プレゼンや家具紹介などで役立てられそうです。CG上で部屋を作って、その中に家具を置いたらこんな感じ、みたいな見せ方ができれば、購入を検討している人にとってはありがたいでしょうね。
坂巻:あとは現場で進行の役割を担うポジションの人が欲しい、という気づきもありました。リアルタイムな配信だからこそ、映像の中だけでなく、映像の外の動きもスムーズでなければなりません。配信全体の中身や流れを把握し、先んじて現場で準備を進めてくれる進行役がいれば、現場はより快適な環境になりそうです。
三和田:いずれにしても、今回実際にバーチャルプレゼンを経験したことで、ネットや本で紹介されているような技術が、自分たちでも実現可能なものであることが証明できました。そうした前例を作ることができた意義は、たきコーポレーションにとっても非常に大きいものであると思います。これからも、新しい技術を積極的に取り入れながら、お客様に新しい価値を提供していきたいです。