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今より明るい未来を人と企業とともにデザインする/カンパニー代表インタビュー IGI(イギ)井上元気
執行役員/IGIカンパニー代表
井上元気
2021年より導入された、たきコーポレーションの社内カンパニー制。
これまでの歴史や実績と、これからのアイデアやニーズを武器に、新たなカンパニーが複数誕生しました。今年度、生まれたカンパニーの代表インタビューを通し、各社の強みや特徴を掘り下げていきます。
今回のゲストはIGIの代表井上元気さん。IGI設立の経緯や同社の特徴についてインタビューしました。
パーパス策定からVI・クリエイティブ制作を一気通貫で
――まず、井上代表のこれまでのキャリアについて教えてください。
私は2009年にたき工房へ入社しました。当時の営業部に配属され、プロデューサーとして代理店案件を中心に担当していましたね。
転機となったのは2015年頃。ブランディングを事業の柱に据えた事業部ゼロの立ち上げメンバーに手を挙げました。当時はまだ、今に比べてブランディングへの取り組みは体系化されていませんでしたから、「ブランディングとは何か?」「(当時は普及していなかった)パーパスって?」ということから、勉強していったのを覚えています。
ブランディングが少しずつ事業として成り立つようになる中で、事業部ゼロからブランドデザイン室になり、一つの部署になり、という形で成長していきました。そして2023年、TAKI CORPORATION全体のグループ統合と再編成に伴い、ブランディングに特化したカンパニー「IGI」が誕生しました。
――IGIはどのような強みを持ったカンパニーなのでしょうか。
はじめに、「今より明るい未来を人と企業とともにデザインする」が私たち自身のパーパスです。
事業内容としては、パーパス策定とビジュアルアイデンティティ(VI)やクリエイティブ制作を軸にしたブランディングに特化したカンパニーです。元々はたき工房の一事業部として活動していたそれぞれの事業を、一つに統合したイメージですね。
コロナをはじめ急激な時代の変化に伴い、多様化した顧客のニーズや様々な価値観を持って働く社員たちの指針となるパーパスを策定し、それを広めていくためのVIやクリエイティブに至るまで、一気通貫でカタチにできるのがIGI最大の強みと言えるのではないでしょうか。
たきコーポレーションには、社会で注目を集めるよりも早くからパーパスを軸にしたブランディングに着目し研究してきた実績がありますし、デザインカンパニーとして積み上げてきた60余年の歴史もあります。その強みを活かしお客様や社会に最大限貢献するために誕生したのが、IGIというカンパニーなのです。
まとめると、「パーパスや理屈」をベースにしながら、それを超える「感性と創造力」で企業のブランディング活動を今より明るい方向へ導くというのが、私たちの特徴です。
お客様に寄り添うブランドデザインパートナーとして
――IGIのブランディングと他社のブランディングには、どういった違いがあるのでしょうか。
私たちは、自分たちのことを「ブランドデザインカンパニー」ではなく「ブランドデザインパートナー」であると宣言しています。このパートナーというのがポイントで、私たちは一方的にお客様のパーパスやブランディングのあり方を提案するようなことはなく、常にお客様と一緒に考え、行動していくことを大切にしています。なので、発注先というよりは相談相手であり伴走者と思っていただく方が、イメージに近いと思います。
私たちが行うパーパスブランディングでは、ワークショップやオーダーメイド設計のフレームワークを通して、できるだけお客様自身でパーパスの種を生み出してもらうことを大切にしています。私たちの方から「こういうパーパスが流行だから」「こういう言葉のチョイスがおすすめです」と提案することも不可能ではありませんが、企業の存在意義を示すパーパスが、誰かの受け売りではなく「自分たちで導いた」という愛着と誇りを持っていただくことの方が重要だと考えています。
――なるほど、だからパートナーという言葉を使っているんですね。
ワークショップやフレームワークの内容は、お客様それぞれに合わせたオリジナルのものを作らせていただくようにしています。ワークショップや議論そのものを、未来へのワクワクを感じさせるような、取り組むこと自体が前向きになれるようなものにすることで、生み出されるパーパスへの愛着や誇りを少しでも強く感じていただけるように知恵を絞っています。
さらにIGIは、パーパスをより広く深く普及させていくためのVIや各種クリエイティブも、一気通貫で担当できます。私たちがこれまでサポートしてきたお客様の中でも、「パーパスは作ったけれど、それをどう普及・浸透させていけば良いかわからない」というお悩みを持たれていたお客様は少なくありません。パーパスは作って終わりではなく、共感につなげるクリエイティブによって世に広めていくことで、初めて価値を発揮するものなんです。
ワクワクする未来に向けた活発な議論の場を作り、生み出されたパーパスを浸透させるためのビジュアルアイデンティティやクリエイティブまで一気通貫でカタチにできるのは、デザインカンパニーたき工房を源流に持つIGIならではの強みと言えるでしょう。
世界をちょっとステキに変え、未来を明るく照らせる存在を目指す
――IGIにはどのようなメンバーが所属しているんですか?
広告制作の現場で長く活躍してきたアートディレクターやデザイナーはもちろん、新しい価値観を持ったブランディングプランナーやブランディングに特化したコピーライター、WEBディレクター、ブランディングプロデューサーといった専門性の強い個性豊かなメンバーが在籍しています。
IGIメンバーに共通して言えるのは、成長欲求を強く持っていること、考察力や質問力、アウトプット力の高さですね。パーパスを策定するためには企業の未来や本質を深く追求していく必要がありますから、当たり前ですが考察力や質問力の高さは極めて重要な能力と言えます。その上で、それを世に広めていくためのアウトプット力をとても大切にしています。例えば、コピーライターでありながらデザインのことまで考えて言葉を紡ぎ出せるメンバーなど、アウトプットを意識しながら業務にあたっています。
――最後に、IGIのこれからの目標や方針について教えてください。
たき工房時代からブランディング事業には約10年間取り組んできましたが、カンパニーとしては設立間もない組織です。メンバーのさまざまな個性や専門性がある中で、まだまだ伸びしろが多く、私自身もワクワクする組織だと感じています。
TAKI CORPORATIONの中で最も実験的で挑戦的なカンパニーと言われるように、さまざまな課題に取り組んで行けたらと考えています。
また、私たちIGIには「新時代の日本を代表するブランドデザインパートナー(カンパニー)になる」という大きな目標があります。
世の中や社会に対して、例えば「ブランディングのことならまずIGIに相談してみよう」と想起いただけるような良い意味での強い影響力を発揮し、その成果で企業や社会を少しでも明るく照らせるカンパニーを目指していきたいと考えています。
同時に、私たちのお客様や外部パートナーと手を取り合い、世界をちょっとステキに変えられるようなコミュニティを作っていくことも目標の一つです。
「今より明るい未来を人と企業とともにデザインする」私たち自身のパーパスの実現に向けてメンバー全員で成長していきます。
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