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インタラクティブコンテンツ制作アプリについてエンジニアが解説
テクニカルディレクター
高城真生
こんにちは。たき工房の開発ユニット・テックラボのテクニカルディレクター兼エンジニアの高城真生(たかぎ まお)です。テックラボではデザイン × テクノロジーを駆使したインタラクティブコンテンツの研究開発に力を入れています。私たちがよく使用しているのはUnityやTouchDesignerなど、リアルタイムで3DCGを描画できるアプリケーションです。
特にTouchDesignerは、KinectやRealsense、LeapMotionといったセンサーとの連携が簡単なので、インタラクティブなコンテンツの開発にちょうどいいアプリケーションといえます。今回は、ユーザーとの双方向のコミュニケーションが築けるインタラクティブコンテンツに興味を持っている方に向けて、TouchDesignerについて少しご紹介したいと思います。
1. TouchDesignerとは
TouchDesignerというのは、カナダのDerivative社が開発しているアプリケーションで、コードを書かなくてもインタラクティブなコンテンツが作成できるため、デザイナーからプログラマー、アーティストまで、幅広くコンテンツ開発ができるということが魅力のひとつです。では、コードを書かずにプログラミングができるというのはどういうことでしょうか。以下で実際の画面を見ていただくとわかるかと思います。
Operator(オペレーター)というプログラミングの機能を最小単位でまとめた箱を、Node(ノード)と呼ばれる線でつないでプログラムを組んでいきます。このノードベースプログラミングなら直感的にプログラミングができるため、コードが書けない人でも導入しやすいのではないかと思います。
2. TouchDesignerの事例
では、TouchDesignerでどんなものがつくれるのか実際の事例を見てみましょう。
まずは、とても有名な事例として、Vincent Houzeさんのインスタレーションです。
これはリアルタイムで流体シミュレーションを実行し、人の動きをセンサーで読み取りインタラクティブなコンテンツとして構築しています。また、Deadmau5というDJは、自分でTouchDesignerで映像を作成しライブパフォーマンスをしています。
最近では紅白歌合戦やアイドルのライブなど、音楽のパフォーマンスの中に取り入れられることも多くなってきました。TouchDesignerは音楽との連携させることも行えるため、ライブ演出とも相性もよく、VJで使っている方も多いと思います。
3. 自分たちで作ってみた事例
私たちテックラボで作った事例もご紹介したいと思います。
まずは「絵Motion」というインタラクティブサイネージです。これは簡単にいうと、人の感情をビジュアライズするコンテンツで、私たちの会社の理念『人の「思い」をカタチにする。』を視覚化したエントランス用インタラクティブサイネージです。
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技術的にはUnity+Intel Realsenseセンサー+Nuitrackライブラリで表情認識(感情認識)をし、TouchDesignerに映像と情報を連携させ、TouchDesigner側でモーショングラフィックスと映像をミックスさせています。こんなふうに外部デバイスや他のアプリケーションとの連携も、後からコンテンツを編集することも、比較的容易にできるのがTouchDesignerならでは、です。個人的にもプログラミングによるスケッチを定期的にSNSに投稿していますのでぜひご覧になってください。こうしたスケッチを積み重ね、実際のコンテンツ開発に役立てています。
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たき工房 開発ユニット テックラボではこれからも、
皆さんに「面白い!」と思って頂けるコンテンツを発表していきたいと思います。
※2023年3月1日より、社名を「株式会社たき工房」から「株式会社たきコーポレーション」に変更いたしました。
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