TAKI Magazineー 制作における『知』を紐解く ー
初心者でも安心! 集客できるWebサイトの作り方と成功の秘訣
顧客との接点の創出や売上アップのために、Webサイトを制作したいと考える企業は多いでしょう。しかし、Webサイトを公開したものの、思ったより売り上げなどの成果に結び付かなかった、という課題に直面する企業が多いのもまた事実です。
今回は、企業の顔とも言えるWebサイト作りを成功させるために押さえておきたいポイントについて解説します。
Webサイト制作の基本ステップ
Webサイトを制作する流れとしては、まずはサイトの目的やターゲットに合わせたコンセプトを設計し、具体的なページの構成を検討した後に、デザインやプログラミングで実装していきます。まとめると、下記の3つのステップに分けられます。
Step1:企画フェーズ(目的・ターゲット設定、コンセプト設計)
Step2:構成フェーズ(ページ構造設計、ワイヤーフレーム作成)
Step3:デザイン・実装フェーズ
これらのステップをしっかりと踏むことで、Webサイトの基盤が整い、訪問者にとって使いやすく、検索エンジンにも評価されやすいサイトが完成します。ここからは、それぞれのステップについて具体的に見ていきましょう。
Step1:企画フェーズ(目的・ターゲット設定、コンセプト設定)
Webサイトはさまざまな情報をユーザーに伝える強力なツールのひとつではありますが、ただ情報を詰め込むだけでは何を伝えたいのかがわかりづらく、効果が出にくいです。また目的やターゲットをまったく定めないままWebサイトを制作すると、サイトに来訪したユーザーにとって使いづらく、意図が伝わらないものになる可能性があります。そのため、まずは以下の点について検討しましょう。
①Webサイトの目的の明確化
まずは「Webサイトを制作したことによって得たい結果」を明確に定めましょう。例としては下記が挙げられます。
・売上の向上
・企業ブランディングの強化
・商品・サービスの認知度向上 など
Webサイトの目的を実現するためには、定量的な評価軸が必要不可欠です。そのためにも、最終目標の達成度合いを測るための指標であるKGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)を定め、KGIを達成するためのプロセスを測る指標であるKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を設定します。
例えば、Webサイトの目的を「サービスの売上向上につなげる」と設定したとします。この時、KGI・KPIは以下のように組み立てていきます。
KGI:年間で2,400万円、月に200万円を売り上げる
KPI:お問い合わせ数月間30件・年間360件
WebサイトのKPIを設定する際は、Webサイト上で実現できる目標にしましょう。売り上げを達成するためには商談・受注といった流れが必要ですが、「Webサイト上」でできることは「お問い合わせを獲得する」こと。そのためKPIにはお問い合わせ数の目標数値を設定します。
②Webサイトのターゲット設定
目的を設定したら、次にターゲットを考えていきます。ターゲットを定める際におすすめなのが「ペルソナ」を作ることです。ペルソナとは架空の顧客像のことで、訴求したいユーザーの特徴をまとめたものを指します。ペルソナを設計する際には、理想像ではなく客観的なデータなどに基づいて「典型的な顧客像」を作り、市場の変化に合わせて定期的に見直すことも必要です。
ペルソナを設定することで、プロジェクトメンバー間で認識を統一し、どのようなコンテンツを作るべきか、UI/UX※の設計はどうするか、サービス・製品とユーザーをどのようにつないでいくのかといったことが明確になります。
※UI・・・User Interface(ユーザーインターフェイス)。ユーザーと、サービス・製品との接点。操作画面などのことを指す。
※UX・・・User Experience(ユーザーエクスペリエンス)。ユーザー体験を指す。
■ペルソナの設定方法については、こちらの記事もぜひご覧ください。
Webプロモーションとは?販売促進の戦略計画ポイントを解説
ペルソナとは?その設定手順やターゲットとの違いを紹介。
③コンセプト設定
コンセプトは、そのWebサイトが存在する理由を明確にするための重要な指針で、デザインやコンテンツ、機能など、サイト全体の方向性を決める役割を果たします。コンセプト設定は、以下の3つのステップで行います。
1. 5W1Hの定義
Who(誰に)、What(何を)、Why(なぜ)、When(いつ)、Where(どこで)、How(どうやって)を定めることで、コミュニケーションの効率化や情報のヌケモレを防ぐことができます。
2. 強みの分析
他社との差別化をするために、SWOT分析などを行い自社の強みを明確にしましょう。SWOT分析とは、企業の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を評価するフレームワークです。これを行うことで、自社にとっての事業機会や事業における成功要因が見つかります。この「事業機会」「や事業における成功要因」を元に、何をユーザーにアピールすべきかがより明確になります。
■SWOT分析については、以下のページもご覧ください。
マーケティング分析|マーケティング戦略シリーズ(2)
3. ユーザーニーズの把握
優れたコンセプトを生み出すには、ユーザーの視点を理解することが不可欠です。「ユーザーは何を求めているのか?」「どのような課題を抱えているのか?」を深く理解し、それに応えるカタチでコンセプトを設定することが最も大切です。そうすることで、Webサイトは単なる情報提供の場ではなく、ユーザーにとって価値ある体験を提供することができます。
Step2:構成フェーズ(ページ構造設計、ワイヤーフレーム作成)
Webサイトの目的やターゲット、コンセプトを定めることができたら、次はデザインや機能面を設計します。その際、いきなりデザインの検討を始めるのではなく、Step1で定めた目的やターゲットに沿うように、Webサイトの設計図である「サイトマップ」を作成しましょう。コンテンツの内容や数、コンテンツ同士の関係性をしっかりと定めることで、「ユーザーが求める情報がヌケモレなく存在しているか」「コンテンツ同士のリンクはスムーズにできそうか」といった情報を一目で確認することができます。
さらに、Webサイトは検索エンジン上で認識されなければ、この世界に存在していないも同然です。そのため、「SEO(検索エンジン最適化)」を意識した構成にすることも重要です。最低でも下記の2点を意識するとよいでしょう。
①Webサイトのテーマ・キーワードを明確にする
伝えたいことのテーマやキーワード、コンテンツがバラバラになっていると、ユーザーにとって理解しにくいサイトになるうえ、検索エンジンからも「低品質なWebサイト」という評価を受け、表示順位が低くなる可能性があります。そのため、Webサイトのテーマとなるキーワードを定め、「キーワードプランナー」などのツールを用いて関連キーワードを選定しましょう。テーマ・キーワードに沿ってWebサイトを制作することで、サイト全体に統一感が出て、ユーザーと検索エンジン双方からよりよい評価を受ける可能性が広 がります。
②Webサイトのディレクトリ(階層)を深くしすぎない
ディレクトリ(階層)を深くしすぎると、求める情報のページに辿り着くまでに何度もクリックが必要になり、ユーザーから操作性が悪いとの評価を受け、来訪されなくなる可能性が高まります。
また、検索エンジンのクロール※がそのページに到達するまでに時間がかかったり、途中で巡回を打ち切られるなどの可能性もあります。その場合、結果的に検索エンジンからの評価が下がり、検索結果にWebサイトのページが表示されなくなってしまうおそれがあります。そのため、できる限りシンプルで情報にアクセスしやすいページ構成を検討しましょう。
※クロール・・・検索エンジンのロボット(クローラー)がWebサイト上のリンクを辿り、Webサイトのテキストなどさまざまな情報を収集すること。
Step3:デザイン・実装フェーズ
サイトマップの作成が完了したら、「ワイヤーフレーム」を作ります。これはデザインを整える前に、Webサイトの各ページのレイアウトを大まかに記した設計図です。メインコンテンツや会員登録ボタンや購入ボタンをはじめとするCTA(Call To Action)などの要素を、どこに、どのように配置するかを決めていきます。ワイヤーフレームを作ることで、デザインを起こしたときに「この要素を入れ忘れていた」「表示サイズが小さくて見づらい」といったトラブルを防ぐことができるため、必ず作成しましょう。
ここまでの下準備ができたら、ようやくデザインを起こしていきます。Webサイトはおしゃれに作ればいいというものではなく、ターゲットユーザーやサイトの目的、そして何よりユーザー視点を踏まえ、企業のイメージにも合致するようなデザインにすることが必要です。
WebサイトのUXを考慮したデザインに
デザイン設計をする際、Webサイトにさまざまな要素を詰め込むと、かえってサービスの使い勝手が悪くなり、それに伴いUX も損なわれかねないため注意しましょう。
優れたUXを提供するためには、情報の発信側の視点に立つのではなく、情報の受け手の視点で考えることが大切です。知りたい情報がワンクリックで手に入ること、Webサイト全体で情報が丁寧に整理され理解しやすいことなど、何がユーザーにとって有益であるかを整理しながらデザインを制作していきましょう。
Webサイト制作でよくある失敗とその対策
しっかりと分析・下準備をしながらWebサイトを制作したつもりでも、いざ公開してみると想像よりもWebサイトへの反響が少なかった、という失敗例も少なくありません。数ある失敗例の中でも特にありがちなことと、その対処法を紹介します。
デザイン重視で使い勝手を無視しているWebサイト
多い失敗例のひとつに「デザイン重視で使い勝手を悪くし、ユーザーを無視している」ことがあります。Webサイトの制作やリニューアルの際には、ユーザーニーズを分析するよりも、Webサイト全体のデザインのことや、見栄えを考える時間が⻑くなりがちです。そうなると「デザイン」のことばかりに注目してしまい、「ユーザビリティ」の部分がおろそかになります。そうしないために、まずは「誰のために」「何のために」作るWebサイトなのか、という基本に立ち返る時間を持つことが大切です。
Webサイト公開後の運用のことがまったく考えられていない
Webサイトは公開すれば終わりというものではなく、その後もユーザーへの迅速な情報提供(お知らせ、ニュースなど)や、新商品の発表など、さまざまな更新を重ねていく必要があります。
それにも関わらずWebサイトの更新方法が複雑になっていたり、専任の担当者でないと更新ができないような仕組みになっていたりすると、ミスの誘発や商機にかかわる機会の損失につながる可能性があります。さらに、担当者が退職したことで更新ができなくなる可能性もあり、そうなるとWebサイトの運用自体ができなくなります。それを防ぐためにも、誰でも簡単に運用ができるようなWebサイトの管理・運用システムを構築しましょう。
Webサイト制作で成功するために必要なことは
Webサイト制作を成功に導くために必要なことは多くありますが、まずは「Webサイト制作の目的を明確にする」「情報の受信者側の視点に立つ」ことの2点を大切にしましょう。
それを意識することで、将来的にリニューアルをすることになった場合でも、どこに一番力を入れて改善すればいいのか見えてきます。例えば、改善すべき点は全体的なサイト構造の見直しなのか、コンテンツなのか、デザインなのかといったことが明白になります。
また、GA4やGoogle Search ConsoleなどのWeb解析ツールを用いて定期的に効果計測を行い、ユーザーからの反応をチェックし、反応の悪いページは内容の見直しと改善を行い、魅力的なページに作り変えていくことももちろん大切です。ユーザーの行動を理解し、どのページでの離脱が多いのか、どのページのコンテンツが人気なのかを把握することで、より効果的な戦略が立てられます。最初は試行錯誤が続きますが、その積み重ねが集客力を高めていき、やがてWebサイトの成果を確実に実感できる ようになるでしょう。
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